おいおいそりゃないぜ | ナノ



お母さんとの死闘を終え(必殺トイレ借ります)、少し寄り道をしつつも辿り着いたマイルーム。そこには寝相が悪いの一言では片付かない程ひどい有様の自分がいた。もはやベッドからはみ出している肩を持ってぐわんぐわん揺らしても大輝(仮)は起きない。そこでさつきから聞いた奥の手を使ってみた。


「なまえのおっぱいがー…」
「でっかくなっちゃった!!」
「…おはよー」


本当に効いた。これで晴れて大輝(仮)改め大輝だ。というより、大輝を起こすのになんでわたしが恥ずかしく、尚且つ辛い思いをしなくちゃならないんだ。けっ、いいもんね。小さいには小さいなりのよさがあるし!母乳出やすいらしいし!貧乳万歳!…なんか悲しくなってきた。


* * *



大輝が起きてから早30分。ずっと説明しているのだが、大輝は一向に理解しない。それどころか「バスケは?!」と、今はどうでもいいことを聞いてくる。今日は全く休みがないバスケ部にとって奇跡の休みだよ、日曜日だよ。あんた昨日わたしとデートの約束したじゃないか。


「だから!どういうことだよ?!!」
「だからわたしと大輝が入れ替わったんだってば」
「意味わかんねぇよ!」
「いい加減わかれよ!」


大輝は頭が悪い。それは知ってたけど、今は更に冷静さがなくなってただのアホだ。アホ峰だ。アホ峰アホ峰アホ「なまえの匂い…、ピンと来た。俺がなまえの身体に入ってなまえが俺の身体に入ったってことか!」ザッツライ。アホ峰ではあるが、野生の勘は十分に働いているらしい。


「じゃあ…」
「おいこら誰の服の中覗こうとしてんの」
「誰って自分「わ、た、し、の」お、おう(俺って威圧感あるんだな)」




(大輝、今度そんなことしようとしたらあんたの息子が…)
(わー!わーったから!それだけは止めろぉおおおお!)


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