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青峰家をこっそり出たあと、人に絡まれるとめんどくさいことになりそうなので朝からロードワークしてます感を出して走ってみた。全然疲れなかった。運動できないわたしからすればこんなに気持ちよく走れたのは生まれて初めてで、いつもわたしをバカにしてくる大輝の気持ちがわかったような気がした。帝光エース青峰大輝、恐るべし。
自分の家に着くと、タイミングよく家からお母さんが出てきた。何だか無性に抱きつきたい気持ちになったが、今の姿のわたしが抱きつけばいろいろと問題になるのでここはぐっと我慢した。丁寧にあいさつしてなまえと約束してるんですけどまだ家にいますかと聞いてみた。咄嗟にこれを思いついたわたしは天才。
「まあ、なまえったらこんなにかっこいい彼氏が来てくれてるのにね!あの子まだたぶん寝てるわ、ああもうだから遅くまで起きてちゃだめって言ってるのにねえ、もう。大輝くんからもよく言ってやってね、あの子大輝くんのいうことならコロっと聞いちゃうだろうから。ほんと大輝くんのこと好きなのよ〜」
あ、やばい。お母さんのお喋り好きが…!大輝が部屋に来るときにたまにぐったりしてたのはこのせいか!お母さん!
(それからね、) ((シャラップお母さん…!!))
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