6
黄瀬くんが逃げるように帰ってしまって突然静かになった。大輝はというとつまんねえやつと大あくびをして畳に寝転がったまま二度寝の体勢に入った。こら、座布団を布団代わりにしない。
「今から朝ごはんにするから起きて」 「起きたら食う」 「片付ける身にもなってよね。ほら早く起きる!」 「いってえな!筋肉痛で死ぬわ!」
ああ…そうだったね。野生児の大輝が自由に動けないのは相当辛いことだろう。なんだか哀れみを感じてしまったので、朝ごはんは台所で作ってここまで持ってきてあげることにしよう。そう決めて台所へ向けて歩き出すと、背後から谷間ねえな…と聞こえてきた。聞こえてないと思ってるのかい?丸聞こえじゃこの野郎!!!今までの優しいわたしさよなら。誰が大輝改めおっぱい星人なんかのためにここまで朝ごはんを運んでやるものか。自分で来い自分で!って言ってもどうせ来ないんだろうからおっぱい星人を釣る絶好の台詞をご用意したしましたよ、ええ。
「今日の朝ごはん大豆いっぱい使おうっと」 「大豆?豆かよ」 「ふっふっふ、大豆を侮るでないぞ。大豆イソフラボンには…おっぱいを超おっきくする成分がたっくさん含まれているのじゃ!」 「はあ?!」
今すぐ作れと勢いよく起き上がった大輝をおっぱい星人と呼ばずして何と呼ぼう。
((なまえのしょぼいおっぱいでも…)) ((今絶対失礼なこと考えてるよこいつ))
|