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「風呂ぐらいひとりで入らせろ!」 「一人で入らせたら変なことするに決まってるでしょ!」
さあさあここで大問題発生。お風呂だ。昨日は仕方なかったとはいえ、大輝を一人で入らせたらどうなるかは大体察しがつく。それにわたしも目のやり場に困るので一人で入る案は却下。ましてや二人で入るなんてもっての他だ。ううむ…どうしたものか。ここはかの有名なとんち坊主の力をお借りしよう。
「…何してんだお前」 「一休さん」 「は、?」 「ちょっと静かにしてて、今集中してるから!」 「お、おう…」 「ぽくぽくぽく………ちーん!ひらめいた!わたしが目隠しして大輝を洗う!」
ものの20秒ほどで素晴らしい答えに辿り着いたわたしは天才だと思う。一休さんもびっくりだよこれ。 どうだ大輝、わたしのやわらか頭に恐れをなしたか!
「なまえ、お前……目隠しプレイがしたかったのか」 「なんでそうなるかなエロ峰」 「俺はエロ峰じゃねえ!」 「いつもそっち系のことばっか考えてるでしょ!」 「ぐ、っ…」
おい、そこは言い返してほしい。
(はいこれタオル、これで縛って) (へえ、随分大胆だな…?) (………息子) (さーせんしたああっ!!!)
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