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「…というわけなんです赤司くん!」 「なあなんとかしてくれよ!」
所変わって赤司家なう。なうってもう古い?いやいやそれは置いておいて。困ったときの赤司くん!というわけで、大輝とともに朝っぱらから豪邸にお邪魔したわけだ。が、相変わらずド庶民のわたしは場違いすぎて落ち着かず、くっつけた膝をもじもじしている。大輝はといえばそんなことお構いなしに大股を開いてお手伝いさんが出してくれた紅茶を飲んでいる。おい仮にもわたしの身体だぞ。ってわたしもか。
「事情はわかったけど、こうなった理由がわからないんじゃ、な…」 「そんな…!わたし一生大輝として生きなきゃいけないなんて絶対嫌!」 「はあ?!俺だってこんなひょろひょろの身体じゃバスケできねーよ!」 「二人とも落ち着け。まだ手がないと決まったわけじゃない」
赤司くんの発言に目を輝かせてテーブルから身を乗り出すわたしたち。「まあ今のところはわからないがな」がくっ、隣のわたしと同時に肩を落とした。変な期待を持たせないでよ赤司くん。そこは普通「うちに代々伝わる…」とかって始まるところじゃないの。そういうのを期待してここに来たんですけど。あ、ちょっと!残念そうに俯かないで赤司くん!
希望は粉々に打ち砕かれた。
(大輝、わたしたち…) (どうなるんだろうな) ((相変わらず面白いな))
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