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「だあぁああっ!痒い!ぐおおおお」
報告します、青峰隊員は自滅しました。猫アレルギーによって現在激しい痒みに襲われています。ちなみに猫アレルギーといっても軽いものだから呼吸困難とかになったりもしないので放っておいて問題はない(はず)。庭の芝生の上をごろんごろんと転がっている自分の姿をした大輝を見ていると日々のわたしの行動を自重したくなる。しかし、まさかわたしの猫アレルギーがこんなときに役立つなんて。はっ、ざまあ。
「掻いたらオヤコロ」 「掻かねーと死ぬ!」 「じゃあ爪でばってんしなさい」 「んな迷信効くか!」 「掻いて跡残るのなんて勘弁だからね」 「はあ?!彼氏がこんなに苦しんでんだぞ!なんとかしろよ!」 「もともとの原因を作ったのは大輝でしょーが!」 「それはそれだろ?!」
必至に腕にしがみつく大輝の手を振りほどいた。そのときの必至の表情と言ったら…うん、察してほしい。しばらくそのまま必至に痒みを堪える大輝が不憫に見えてきて、鞄に入っていた汗拭きシートを差し出してみた。ちなみに効くかどうかはわからない。
(うおおおぉお!超スースー!) ((これでいいのか))
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