きらきらしている。
誰がとか、何がとか、そんなんじゃなくて。そういう物理的な何かじゃなくて、心の中で何かがきらきらしている。例えばとても寒い日の朝に吐いた息がお日様の光に当たったときのような、そんな感じ。
「わかんないですか?」
「ああ、さっぱり」
「そうですか……。実はわたしもそれが何なのか、よくわからないです」
ギルバートは一瞬だけ目をまぁるくして、それから、何だそれと言って笑った。
「呆れたりしないんですか?」
「しねぇよ。意味不明なところがお前らしいとは思うがな」
大きな手のひらに撫でられて、キトリーは思わず目を細めた。また、ほら、心の中。きらきらしている。輝いてる。温かくて優しい、愛おしい気持ちで満ちていく。
すると、そのたび、改めて思うのだ。ああ、恋をしている、って。
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