(※下ネタ注意)









とあるオフの日、ただいま椿と達海は個人反省会の真っ最中。
そして椿は達海のベッドに座ってからずっと緊張したまま。
なぜなら、椿は達海にクッションのように抱かれながらこの間の試合のDVDを見ているからである。

いつもはこういう格好で試合を見ないのだが、今日は達海の気まぐれでこうなったようで。
椿は普段の反省会でさえ距離が近いことに緊張して顔を赤らめるのだが、今回は普段以上に緊張してほとんど試合の内容も達海の言葉も理解できていなかった。

そんな椿の様子に達海はDVDを止めた。

「あっ」
「お前ちゃんと見てなかったろ?俺の話も聞いてなかったし」
「…す、すみません」
「そんなにさぁ、緊張しなくてもいいんじゃない?
俺もちょっとは傷付くよ、良い加減慣れてもらわなきゃ」
「うっ、す、すみません」

謝りながらもやはり赤いままの顔に達海は慣れるなんてまだまだだろうと
少し寂しいが未だ初々しい椿を愛おしく思った。

椿は達海の機嫌が少し悪くなったような気がして、何とかしなければと回らない頭で考えていた。

すると
「あ、そうだ
椿、お前って湯船に入る時なんて言う?」
と突然達海が質問してきた。
今までの話の流れとは全く関係のない話に椿は首を傾げた。
しかし、椿は質問されれば答えなければいけないとどこか自分に義務づけているようで
普段の自分を一生懸命思い出して答えた。

「多分…『気持ち良い』だと思います」
「ふーん、へぇー」

椿の答えを聞くや否や達海はニヤニヤし始めた。
椿は自分がせっかく思い出した答えが何故笑われたのかと疑問に思い、しかし達海の機嫌がどこか良くなっているような気がして何だか悪い予感しかしなかったのだが聞いてみることにした。

「あの、監督…その質問の意味は何なんッスか?
俺、もしかして変なこと言いましたか?」
「いや、そうじゃないんだけど、
…知りたい?」

イタズラ顔した達海に椿はやはり予感は的中したと思ったが、気になるのは事実なのでコクリと首を縦に振った。

ニヒー
まるでそう聞こえてくるかと思うほどに達海は笑って椿の耳元でこう言った。

「さっきのは心理テストなんだけど、湯船に入るときに言う言葉って、
ヤってるときに言う言葉らしいよ」

瞬間、顔が真っ赤になった椿は恥ずかしさから慌てて達海から離れようとした。
しかし腰にがっちりと腕を回されているためそれはできなかった。

「あ、あの、監督、離して…」
「そうかー、椿は俺としてて『気持ちいい』んだよなー、そういえばいつも言ってるよなー」
「あ、わ、やめて下さい、恥ずかしいッス」
「…そうやってさ、可愛い顔されちゃったらオジサン元気になってきちゃったんだけど」
「え、む、無理ッスよ、明日朝から練習あるンスよ」
「大丈夫、まだ昼だから、お前は若いしすぐ回復するって」
「いや、無理ッス、かんと、うわっ」

抵抗の甲斐なく、椿はあっさりと押し倒されてしまった。
明日に響くことが困るので止めるよう訴えても、いやらしく身体に触れてくる達海には止める気がなさそうだ。

「あ、もう、やめて下さい、か…、た、つみさん」

椿がそう言うとピタリと動きが止まった。

「やっと名前、呼んでくれたな」
「えっ」
「2人で会う時は名前で呼んでって言ったじゃん」
「え、あ、そうでしたっけ」
「椿くんひどーい」
「あ、わっ」

椿はギューッと達海に抱きしめられた。

「最近の俺大変だったんだよ」
「はい」
「椿とは全然喋ってなかったし」
「試合では喋ってたじゃないッスか」
「違う、もっと喋りたかったし、触りたかった」
「…はい」
「なのにお前は固まったまんまで喋ってくんないし」
「はい」
「いい歳した大人もたまには甘えたくなるんだよ」
「はい」

椿は遠慮がちに達海の髪を撫でた。
それをもっとと言わんばかりに達海はキュウキュウ抱きしめ、椿の胸に顔を押し付けた。

達海の意外な行動に椿は戸惑いながらも、これは自分にだけ許された行為であるのだと思うとまた顔を赤らめるのだが、達海の幸せそうな顔を見ながら労るように優しくしばらく抱きしめることにした。



えたに感動

(たまにはこういうのも良いッスね)
(…なんかシたくなってきた)
(だ、駄目ッス、今日はこのまま…)
(ん)



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甘えたい時もあるよねって話
あんまり下ネタじゃなかったかも…




おまけのガミキヨ会話文

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