大部屋の前まで辿り着き、遠慮がちに襖を開ける
「失礼しまーす………あ…」
そこでは皆それぞれのんびりと好きなことをして楽しんでいた
「終わってたんだ…」
一通り部屋を見回すと端の方で横たわっている睡骨が目に入る
まぁた寝てる…
もうこの際牛にでもなってしまえ!
睡骨の背中に向かって心の中で暴言を吐くと、洗濯物を畳んでいる煉骨のもとに駆け寄る
「煉骨!手伝うよ!」
煉「おお、助かる」
名前は煉骨の隣に座って一緒に洗濯物を畳み始めた
しかしその一方で睡骨は―――
睡(なんで煉骨のところに行ってんだよ…)
名前たちに背を向けて横たわっているものの二人の会話は丸聞こえ――
「煉骨お母さんみたい♪」
煉「やめろよ…(汗)お母さんなんて嬉しくねぇし」
二人の楽しそうな声が耳に届く
睡(あ゛ー、うぜぇ!!あの二人何楽しんでんだよ!
……あれ?俺なんでムカついてるんだ?)
何故か苛立つ自分に睡骨は不信感を覚えるがその間も胸が騒ぐような気持ちは止まらなくて―――
睡(俺どっかおかしい…(汗)自分の部屋で寝よ…)
耐えきれなくなった睡骨は立ち上がって部屋を出るべく襖の方へ向かった
「睡兄……」
名前はそんな睡骨の姿を切ない表情で見つめている
すると名前の近くにいた蛮骨はそんな二人の様子を見て、静かに行動を起こした
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