二手に別れてみた




「…そろそろいいだろ。おい、慈朗。」

「分かったC。空ちゃーん!起きてー!」

『う…んにゃ?』

「嬢ちゃんのお目覚めや。」

「やーっと起きたぜ!」

『あり?おっしー先輩とがっくん先輩…景ちゃんも居るー。』

「運良く合流出来たんだ。お前が寝てる間にな。」

『果報は寝て待てっすね。ラッキー。』

「ったく…で、俺様達に説明してくれるか?この事態を。」

『うぃ。ボクの推察では此処はゲームの中っす。誰かが誤って巻き込んだか、はたまた故意に巻き込んだか。』

「故意にって…」

『まあ、あくまで推察っす。でも只のゲームじゃないんすよ、コレは。』

「どういうことー?」

『Real(現実)なんす。証拠に、ほら。』

「おまっ、その火傷…!」

『ちょいとレーザーがかすったんす。Image(空想)の中なのに怪我はReal、つまりImageのゲームオーバーはRealの死を意味するということかとー。』

「なんやて!?」

「そんなっ…」

「お、鳳達も狙われてるんだろ!?早く行かねえと…!」

「…跡部さん、」

「分かってる。すぐに他の奴らを探しに行くぞ。空、お前も…」

『ボクは行けませんー。』

「あーん?どうしてだ。」

『元凶を突き止めて来るっす。』

「まさか1人で行く気か!?」

「正気か…?」

『もちっすよ。此処を抜け出す方法も見付けてみせますー。』

「でもでも危険だC!」

「慈朗の言う通りや。嬢ちゃんもこの状況を把握し切ってるわけやないんやろ?無茶はアカン。」

『そーなんすけど、でもなんとかなるっすよ、きっと。』

「なんとかって…」



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『景ちゃん達は部員のことだけを考えて下せえ。』

「だが、」

『ボクは裏長っす。どんな依頼も責任持ってこなしてみせますぜ。』

「…分かった。俺様達はお前を信じる。だから絶対帰って来い。」

『いえっさー。』










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