「ヘイッ!ヘイッ!」


「………」


「ヘェェ……ヘイッ!」


「………」


「ヘイくしょ!」


「くしゃみだったのそれ!?」


「ヘイッ!…ぐす、何ですかクダリさん大きな声出して」


「いや…くしゃみだとは思わなかったから」


「何回もくしゃみして鼻の奥が痛くなってきたので負担をかけないくしゃみの仕方を模索してるんで、ヘイッ」


「なんかそれ気が抜けるから別のがいいなー」


「別の…?あ、また来た!別の、べつ、べ、ふしょっ!」


「…それもやだ!」


「クダリさんわがまま!くしゃみなんてそんな狙ってイイのは出せま、ふしょ!」


「出せない?」


「出せませんよ」


「えー…あ、じゃあくしゃみのあとにちくしょう!って言って!」


「ちくしょう?え、いいですけどー」


「はいやってみて!」


「そんなタイミング良く出せるわけないっしょんチクショー!」

「あっははははは!お爺さんみたい!」


「お爺さんっていうかこれオッサンでしょうよ…ヘイッちくしょう!」


「何ですか今のは、下品な…!」


「あ、ノボリさーんお疲れさまでっふしっチクショウ!」


「あーははははは!いいよそれ、あはははは!」


「良くありません、畜生などと付けるのはおやめなさいまし!もっと女性らしく上品に!」


「上品って…できませんよ!」


「…ではせめてもう少し声を抑えてくださいまし」


「えー…。あ、…………………っくしゅっ」


「それでございます!」


「…ちくしょう!」


「だからそれを付けない!」


「あれぇぇぇ!?いや、違うんですよノボリさん!わざとじゃなくて……!やばい、癖が付いちゃったんでしょうか!?」


「アッハハハハハァ!」


「ちょっと何涙流して笑ってんですかクダリさん!クダリさんが可笑しな提案するから…っくしょんチクショウ!」


「ぶふふははははは!………ひーっひっ、ゴホ」


「噎せるほど笑うんじゃありませんよ」


「クダリさんってば失礼ですね全くもう!」


「ゲホッ…はぁ、ごめんごめんふふふふ」


「笑いながら言われても謝られてる気がしませんが…ヘイッちくしょう!」


「全身全霊で謝ってるよ、ごめんねぷぷぷ!」


「嘘だー!」


「やかましいです、大声を出さないで下さいまし」


「くっ…す、すみませんでした」


「ふー………ふっ。あ、いや違うよ笑ってないよ!それで、君どうしてそんなにくしゃみ連発してたの?」


「んー、と、花粉ですかねー…今年は大量飛散してるらしくて…っチクショウ!」


「…早く治ると良いですね、二重の意味で」


「花粉症かー。それは辛いね!薬とかはないの?」


「あります。けどイマイチ効きが良くなくって…ックショイちくしょう!…あ、そういえば。寄生虫を飼うと花粉症治るらしいんですよ」


「…は?」


「え?」


「寄生虫!いつか本当に本当に辛くなって悪魔に魂売り渡す寸前くらいになったら試してみましょうかねーアハハ…ッチクショイ!」


「お気を確かに!いけませんよ、ギリギリな発言ですそれは!」


「いっそ水中で暮らすというのもありですね、…っくしゅっチクショウ!…エラ呼吸して」


「落ち着きなさい、ヒトにエラはありません!」


「あ、そーだ!ノボリのドリュウズに地下室作ってもらうとかどう?春の間は地面に閉じ籠るの!」


「クダリ!軽率な発言は控えなさい!」


「…ッシュンちくしょう!ナイスアイデアですクダリさん!私、冬眠…春眠?春眠します!ノボリさん、ドリュウズ貸してください!」


「ほらごらんなさい、本気にしてしまったではございませんか…!」


「あはははははは!!」






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