「あぁぁぁぁぁあンの馬鹿たれがぁぁぁぁぁ!!!!」
「うおっ……ノ、ノボリ!?どうしたの、落ち着いて!」
「クダリ!あの馬鹿はどこです!」
「待ってよ、そんな形相で外行ったらお客さん怖がっちゃう!」
「放してくださいまし…!今日という今日はいい加減許さん!」
「何があったの!?あの子に何かされたの!?」
「見てくださいよこれ…!制帽の、社章が…!!」
「…にこにこおめんになってる」
「こんなものを被ってバトルできますか!いいえ出来ません!乗客の冷たい視線にさらされること間違いないではございませんか!」
「なっ泣かないでよノボリー!」
「泣いておりません!」
「失礼します!ノボリさんが泣いてるとか泣いてないとか素敵な会話が聞こえた気がしたんです、が…?」
「あわわ早くドア閉めて逃げてー!今のノボリじゃ最悪命の危険が…!」
「え?…いだっ!?」
「ふ、ふふふふふ…!遅い、遅いですねぇ…」
「いだいいだい腕放して下さいぃぃぃ!」
「あなたという人は…いつも、いつも、いつもいつもいつもいつもいつも!悪戯ばかり!何度注意しても止めない!止める気もない!どうやら体に教え込むしかないようですね!」
「…ノボリ悪役みたいだよ」
「え?何、なんでノボリさん怒ってんですか、なん、だって今日はまだ何もやってない、」
「しらばっくれたって無駄ですよ!この帽子!こんなことをするのはあなたしかいらっしゃらないでしょう!」
「帽子…?あっ」
「ひぃぃ早く謝った方がいいよ…!」
「あーあぁー、あの、それをやったのは確かに私です」
「やっぱり…!」
「でもそれくっつけたの今日じゃないですよ、一昨日です。え、今日気付いたんですか?じゃあ昨日はそれ付けて仕事してたんですか?ぷっ」
「………………な、」
「うわぁぁぁ火に油…!」
「…好きな仕置きを選びなさい。拳骨ですか?反省文ですか?」
「げっ拳骨はダメだよ!仮にも女の子に!」
「なら反省文ですね。400字詰め原稿用紙で50枚書いていただきましょうか!」
「ごじゅっ!?い、嫌です!拳骨でお願いします!」
「案外肝が座っているではありませんか!覚悟はよろしいですね!」
「うわぁぁぁ2人とも冷静になってぇぇ!!」