「ふんふー…ん?………いち、にー、……じゅう!うわぁすごい!誰か………あっノボリさん!ノボリさん!」
「はい?なんですか」
「ていーん。これあげます!」
「ほう。……ゴミですか…」
「まぁ!ゴミじゃありませんよ、よく見て下さい!」
「………?いや、ゴミでしょう」
「わかってない!ノボリさんわかってませんね、ペ●ちゃんの顔がいくつあるか数えてみてくださいよ!」
「●コちゃん?………十ありますね」
「そうです!つまり?」
「ゴミでございましょう?」
「違いますし…!」
「何なのでございますか」
「ペ●ちゃんが10人いたらラッキーって話聞いたことありませんか?」
「ありません」
「…どこも欠けてない●コちゃんが10人包み紙にいたらラッキーなんです!ノボリさんにラッキーのお裾分けです!」
「知りません。これ捨ててよろしいですね」
「ダメです!」
「捨てます」
「あぁっペ●ちゃん!………フッまぁいいですよ、10●コが拝めましたし、今日はなんか良いことありますきっと…!」
「そんなあなたさまに残念なお知らせですが、先ほど清掃員の方がひとり腰をやられてしまったのでホームの掃除をお願いします」
「…えー」
「お願いしますね」
「………ゴミ箱にでかいきんのたまとか捨ててないかなー」
「早く行ってくださいまし」
「…クソ、見つかりませんね」
「『ガサゴソ!なかはゴミばっかり!』(裏声)」
「!?」
「どうしたんですかノボリさん、ゴミ箱漁って…指輪でもなくしましたか?それとも何かのスイッチを探してるんですか?」
「な、わ、わたくしは指輪などしておりません」
「じゃあスイッチを探していたと」
「違います!ゴミ箱に何のスイッチがあるとおっしゃるのですか」
「…何かの扉を開くためのスイッチとか?」
「ありえませんね」
「うひゃ、冗談に決まってるじゃないですか!それでノボリさん、何探してるんですか?手伝いますよ」
「結構です」
「サブウェイマスターがゴミ箱漁ってる姿は見てて非常に悲しいので手伝わせてください」
「結構です」
「何なくしたんですか」
「大したものではありま…あった!」
「お、良かったですね!何を…ゴミ?」
「ゴミではありません」
「いやゴミでしょそれ」
「ゴミではありません」
「だってそれ紙屑…あっ?それ、」
「なっ何でもありません!勘違いしないでくださいまし!」
「ノボリさん…!ほんとは10ペ●ちゃん欲しかったんですね!もう、私の前ではゴミだなんて意地張っちゃって!」
「……は、違」
「いいんですよ、私ノボリさんが実は可愛いもの好きだって幻滅したりしませんよ!」
「違います…!」
「ノボリそれ何で本にゴミ挟んでんの」
「ゴミではありません、10ペ●ちゃんです」
「いやゴミでしょ」
「違います」
「ノボリ…●コちゃん好きだったっけ」
「いえ特に」
「じゃあミル●ーが好き?」
「いえ特に」
「誰かにもらったの?」
「…………」
「ノボリ」
「何でございましょう」
「…きもい」
「キモくないです」
「きもいよ!」
「キモくないです!」