「あの雲メブキジカに似てるー」
「じゃああっちのあれは君に似てるー」
「じゃあって何ですかじゃあって…どの雲のこと言ってんですか?」
「あれあれ」
「んー…?どれ?」
「あれだよ」
「指差されてもわかんないですよー」
「ならここおいでここ、僕の目線で見て!」
「はいはい…えー、あれですかー!?」
「うん!」
「マッギョみたい…」
「えー?そうかな」
「なんかショックですよ」
「かわいいのに」
「マッギョって可愛いですかね」
「うーん…まぁ、そういう意味じゃないんだけどいいや」
「?はい」
「あー空青いなぁー」
「たまには空見るのもいいですねー…。あ、あれクダリさんに似てる!」
「どれどれ?」
「あれです、さっきの雲から二時の方向に」
「…えー、どっちかって言ったらノボリっぽくない?」
「いや、あのにんまりした感じはクダリさんです!」
「あれにんまりしてないよ!ぶすっとしてる!ノボリだよ!」
「クダリさんです!」
「ノボリだよ!」
「姿が見えないと思ったらこんなところにいらっしゃったのでございますか…!」
「げ…ノボリさん」
「え、嘘…うげ」
「あなた達はいつもいつも隙あらばサボって…!あんまりそんな事ばかりなさっていたらステーションに閉じ込めますよ!」
「やばいやばいノボリさん超怒ってる…!」
「逃げるよ!」
「させませんよ!デンチュラ、いとをはく!」
「うわぁぁぁ!?」
「デンチュラ、ノボリの言うこと聞いちゃダメ!」
「お黙りなさいまし。さあ行きますよ!デンチュラ、ふたりを引きずって来ていただけますか?」
「いだだだだだだだ擦れる!」
「ノッノボリ!あの雲、あの雲何に見える!?」
「…?どれでございましょう」
「あれあれ、あの…でっかい雲の右側にあるやつ」
「あぁ…。……プルリルですかね」
「えー!クダリさんでしょうあれはどう見ても…」
「…そんなことはどうでもいいのです!デンチュラ!行きますよ!」
「いだだだだだだだ擦れる!擦りおろされる!」
「もっと優しく運んでー!」
「うるさいですよ!」