「初詣のお賽銭ってどれくらい入れたらいいんでしょうね?いつも悩むんですが」


「僕五百円くらい入れてる!滅多に神社とか行かないから!お札入れてる人凄いよねー」


「クダリさん意外と金銭感覚普通ですね…もっとこう、ぽーんと札束とか放り込むイメージがありました。お金持ちだし」


「君よりはもらってると思うけど別にお金持ちじゃないよ、それに僕ちゃりーんってやりたい」


「金持ちほどそう言うんですよ!ノボリさん、ノボリさんはいくらくらい入れてるんですか?」


「415円ですかね」


「半端!え、何でそんな微妙な」


「良いご縁がありますように、です。語呂あわせですね」


「あぁなるほど!そう言えばおばあちゃんにそんな話を聞いたような」


「おばあ様ですか」


「はい!あ、でも私が聞いたのはご縁がありますように、で五円でしたけど。あとはしじゅうご縁がありますようにで45円とか」


「色々あるんだねぇ」


「そうでございますね」

「ん、ノボリさん。良いご縁ってことはあれですか」


「何?」


「何でございますか?」


「早く結婚なさりたいんですね…!頑張ってください!」


「違います」


「ノボリ…僕応援してるから!」


「違います!」


「クダリさんはいいんですか?しじゅうご縁とか良いご縁は」


「考えたこともないよー!ダブルバトル楽しいし!君もいるし!見てて退屈しない!」


「きゃっ嬉しい!何か鑑賞動物みたいな扱いの気がするけど!」


「だからノボリだけ頑張ればいいんじゃない?ネ!」


「ノボリさんファイッ!」


「ファイッ!」


「…あれ、ノボリさん何でそんなに落ち込んでるんですか?どうしましょうクダリさん、ちょっといじめ過ぎたかも」


「うーん、君のせいだね!」


「クダリさんも乗ってきたじゃないですか!」


「いーや、これは君のせい!ねーノボリ!ふふ!」


「う、る、さ、い、で、す、よ、クダリ…!」


「わーノボリ怒った!怖ーい!あは!」


「ノボリさんそんなに怒ったら良いご縁も逃げちゃいますよ!」


「あなたさまに言われたくないですね!」


「ノボリ、ノボリ、そんな言い方したらご縁逃げる!本当に逃げる!ご縁が逃げたら僕がもらっちゃうよ?ふっふー!」


「喧しいですクダリ!」









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