「ふむ……うむ、うーん。うんうん」
「なにひとりで唸ってるの。ツッコミ待ち？」
「ギャッやめてください腹肉つっつくの！せくはら！ハラミ！せくはらみ！」
「どっちかっていうと今つついたのはバラ肉の部分だと思うよ」
「せくばらにく！」
「それはもういいから」
「クダリさんパンツってどんなの履いてます？」
「それこそ言質取られるタイプのセクハラだからね」
「やめてくださいイッシュ労働局雇用均等室に相談しないで！」
「えっそんなのあるの？知らなかった」
「男性はセクハラ被害に無頓着だって言いますよね！女性はあれですよ、常にセクハラ対策考えてますからね。Ｃギアの短縮ダイヤルにセクハラ相談室の電話番号登録してますからね」
「そうなんだ……大変だね」
「ここまで適当に言いました」
「せっかく神妙に聞いてたのに！」
「うそうそ、半分本当です！クダリさんも自分がどれだけ性的な目で見られてるか自覚したほうがいいですよ？知ってますか、『サブウェイマスター』でぐぐると検索ワードランクの一番上に『エロい』って出てくるの……」
「知らないよ！初耳だよ！」
「ですよね！だってわたしが今てきとうに言ったんですもーん」
「もう君の言うこと信用しない……」
「ところでクダリさんパンツどんなの履いてるんですか？」
「なんで君ってそういう話ばっかりするんだろうねぇ……ボクサーだけど」
「あ、そうなんですかー。へぇ……」
「一応聞くけど何で僕のパ……下着が気になるの？」
「下着って言いなおすと意識してる感出て逆にえっちぃですよクダリさんったら！やだー！」
「う、うるさいなぁ！なんでパンツ！なんか！気になるの！」
「純粋な好奇心と清純な下心です」
「それ全然清純じゃないじゃん」
「えー？聞こえませーん。いやぁー、あれですよぅ。ほら、女性てつどういんもその日の内容によってはパンツルックになるじゃないですか。あ、パンツルックってズボンのことですからね！し、下着の方じゃないですからね！ぶふっ」
「蒸し返さなくていいから」
「んでんでー、スラックスとか履くと……ほら、浮き出るじゃないですかパンツの線が！あっこのパンツは下着の方ですからねうぷぷぷ」
「はいはい」
「正直タイトスカートでもパンツの線は出るっちゃ出るんですけどまぁそれは置いといて……クダリさんとかノボリさんとか、お尻見てもそういうの浮いてないし、どんなパンツ履いてるのかなー、むしろノーパンなのかなーって」
「後半いらなかった！前半分は切実な悩みだったのに！」
「つまりそういうことです」
「んん、なるほどね……まぁ、悩みはわかった。僕からは、えと……なんとも言い難いけど、その……下着の跡とか……」
「Ｔバックは下着の線出ないからいいんですけどォー、でも逆に気を使ってる感がえっちぃっていうかー？」
「いや、あの、そういうのは考えたことなかったけど」
「もういっそ男性用トランクス履こうかな！みたいな！」
「き、君がいいならそれでもいいんじゃない、の」
「でもあれですよね、ボクサーとかトランクスでも今度は太もものところにパンツの線が浮くし……人類とパンツの戦いは終わらない……」
「できればその戦いには僕を巻き込まないでほしい」
「イチボにパンツの跡がね、こう、ね？」
「……いちぼって何？」
「あれです、焼き肉のあれ。お尻のお肉？でしたっけ？」
「君さっきから焼き肉の話すっごい引っ張るね……いいよ、今日食べに行こうか……」
「わーいクダリさんの特上カルビー！」
「それ褒めてんの！？」
「そうそう、さっきの話ですが『サブウェイマスター』でぐぐると『サブウェイマスター クダリ 白』って出てくるんですよ。パンツの色が一番上に出るなんて乗客の皆様は脳内が常にピンク色なんでしょうね。はれんち！」
「はれんちは君だよ。コートの色の話でしょそれ」