「う……うぉぉ解き放たれろわたしに秘められし何かの超すごいパワーよ……!セイヤ!セイヤッ!」
「何してるんですか」
「ぎゃっ!ノボリさん!」
「人の顔見て悲鳴あげるとは何事です!」
「ごめんなさいごめんなさい」
「それで、あなた何してたんですか」
「超能力とか使えないかなって試してました」
「また今日も無駄な事に時間を費やしているのですね、お疲れ様です」
「む、無駄じゃないですよ!失礼な!」
「無駄でしょうが。というか超能力って具体的に何がしたいんですか。スプーン曲げですか。スプーン曲げて何か得な事があるのですか」
「別にスプーン曲げたいわけじゃ…超能力で風をおこしてパンチラゲットとか出来ないかなって思っただけです」
「最悪ですね!」
「男の子なら誰もが憧れる夢でしょー!?風を自由に操りあの子のパンチラゲット!ジャスティス!」
「あなたは男性でなく女性でしょうが!」
「え、突っ込む所そこですか!?」
「お願いですからもうすこし大人しくなって頂けませんか?」
「……ちぇ、わかりましたよノボリさんのお願いなら聞かないわけにはいかないです」
「分かって頂けて何よりです」
「では今から何かすごい超能力的なもので風を操る修行しますのでノボリさんあっちいってて下さい」
「人の話聞いてました!?」
「聞いてましたよ、女の子のパンチラは諦めますって」
「いやそっちでなくその奇妙な行動をやめなさいと言っているのですよわたくしは」
「代わりにノボリさんのコートを風でばさばささせて腰チラ狙おうと思って!セイヤッ!」
「あぁそうですか……もう勝手にしなさい」
「はい!」
「………何か言う事は」
「ごめんなさい」
「ごめん」
「どうしてこうなったのです?」
「クダリさんがゆでたまご食べたいって言ったから」
「この子がたまご電子レンジに入れたから」
「……………」
「ああっノボリさんどうしたんですか頭抱えて!貧血ですか!」
「ノボリ大丈夫!?顔色悪い!休憩取った方がいい!」
「誰のせいだと……!!」
「すいませんすいません」
「ごめんなさいごめんなさい」
「……卵を電子レンジに入れるって、そんな、きょうび幼稚園児でもやりませんよ!」
「あうぅぅ、だって……どんぐらい危険なのか試してみたかったんです!タマゴばくだん!」
「あっ馬鹿それ言っちゃダメだって!」
「………何ですって?」
「え?」
「ヒッ」
「あなた……そうですか、爆発すると分かってて卵をレンジに入れたのですか…!」
「いっいや!知らなかったです!知らなかったんですー!ゆでたまご出来ると思ったんですー!そんな、家じゃ怖いからここで試しちゃえとか思ってません!」
「そっそうだよ!僕ら知らなかったんだよ!実験しちゃえとか思ってなかったよ!」
「ほう、ほう、ほう……そうですかそうですか……」
「ノボリさん顔怖いです!」
「やめてノボリその顔、僕泣いちゃう!」
「……2人は給湯室の後片付け」
「ハッハイ!」
「うっううううん!」
「それと」
「え」
「…と?」
「一週間おやつ抜きです」
「いやぁぁぁぁぁ幼稚園児みたいなお仕置き!でも地味に辛い!」
「やだやだノボリごめんなさい!」
「そんなにゆでたまごが良いならおやつにゆでたまごでも食べていなさい!」