「鏡の中の自分とじゃんけんしてみました」
「……へー」
「ずっとあいこでした!」
「そりゃあね」
「だからルール変えて、あいこのときは私の勝ちってことにしました!」
「ふーん」
「そしたら負けました」
「……は?」
「嘘つきー!そんなワケないもんクダリさんのばかっ!」
「だから嘘じゃないって言ってるじゃん!何で信じないのバカッ!」
「だってそんな筈ないですもんそんな筈ないったらないんだからー!」
「そんな筈なくたってそうなんだからそうなんだって言ってんの!」
「おやめなさいまし騒々しい!一体何事です!」
「ノボリさぁぁぁんー!」
「ノボリぃぃぃ!!」
「どうしたのです!」
「クっクダリさんがじゃんけんに負けたからぁっ、何でもいっこお願い聞いてくれるって言ったのにっ」
「ふっふっ冬はアイス売ってないって言っても聞いてくれないこの子が悪いんだぁっ」
「ああもうそんなくだらないことで泣くんじゃありません!ほら!頂きもののいかりまんじゅう差し上げますから泣きやみなさい!」
「やったぁいかりまんじゅう!」
「やったー!ありがとうノボリ!」
「はいはい」
「クダリさん、さっきはばかって言ってごめんなさい」
「うん、僕もバカって言ってごめんね」
「全くもうあなたたちは!」