どう考えたってもうナマエは僕にキスされるしかないのに、なおもぎゅうぎゅうとナマエは僕の胸を押し返してきた。往生際悪いね。本人は僕から逃れようとしてるんだろうけど、体勢的に僕に縋ってるみたいな状態になっていて内心ぞくぞくした。無駄な抵抗だって分かってるくせに。

「だからー、僕の方がチカラ強いんだってば。ナマエ学習しないね。おバカさん?」

至近距離でにこっと笑ってあげたら、威勢よく僕をねめつけていたナマエの眉間のしわがとれて、今度は目が恐怖の色にありありと染まった。いいねその顔、僕好きだな。

さてどうしてやろうか。

手始めに噛み締めすぎてちょっぴり白くなってしまっているナマエの唇に吸い付いた。ビクッと身を震わせて目をつぶったナマエがおかしくて、キスしながら薄眼を開けて反応を見てた。そしたら6回目くらいのキスで片目をそうっと開けたナマエとバッチリ目が合ってみぞおちをグーで殴られた。…グーって。全然痛くなかったけどさ、もう少し女の子らしい反応してくれたっていいよね?



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