ぷいっと目線を逃がして何処でもない方向を見ているナマエに、うっとりするような加虐心がふつふつ湧き上がってくる。この子、僕のペースに巻き込まれないように必死で虚勢はってるんだろうなぁ。可愛いなぁ。なんか人に馴れてないポケモンみたいだなぁ。
「僕のこと、見て」
バンッとナマエの顔の横の壁を殴ってみた。ナマエはびくりと体を大きくふるわせたけど、やっぱり僕の方を見ない。
「…強情だね。嫌いじゃないけど」
ナマエの耳にかかっている髪の毛を一房とってゆるく指に巻きつけ遊ぶ。くるくるくるくる、ナマエはちらりとその指先を一瞥した後、窺うように僕を見上げた。
「うん、いいこ。人が話してるときはちゃんと相手の顔みようね」
髪を巻きつけて遊んでいた手でナマエの頭を撫でる。そうしているとナマエは
⇒戸惑ったように僕を見つめた
⇒逃げようとした
⇒反抗的に睨んできた