今日の相手は、ブラウンの巻き毛に、ごてごてと化粧を塗りたくった女性です。
何だか毎回同じような容姿の女と遊んでいるような気がいたしましたが、多分このような所にいるものは皆似たような格好をしているのでしょう。


恋人でもないのに腕をからめてくる女に心底怖気がするが、これから致すことを考えれば、まぁ概ね間違ってはいない。
安っぽいルームキーを受け取って上の階へ上がるエレベーターを待つ間、もちろん女との間に会話などない。ぼんやりと腕を引かれるままに足を進めていけば、気づくと部屋についていたようだ。女はわたくしをベッドへ座らせると、ひとり先にシャワールームへ入って行った。


……疲れた。


全身を侵す疲労を確かに感じているのに、どうしてわたくしは更に体力を削るような真似をしてまで女を抱きたいと思うのでしょうね。


目を閉じても真っ暗なだけで、愛おしいナマエの優しい笑顔は描けなかった。






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