「あはは、みんなすごい日焼けしてるね!はーい授業はじめまーす」


「……クダリ先生は全然焼けてないのね……羨ましいわ」


「見ろよN、俺なんかはちまき焼けしてんだぞ」


「うわトウヤくんだっさー」


「ナマエもだろう。それに手の甲の絆創膏型の日焼け跡」


「今日は文章題やろうか。はーいみんな問題集の36ページ開いてー」


「これはオシャレでやってるんだよ?」


「どんなお洒落よ」


「見えないオシャレだよ」


「思いっきり露出してるぞ。お洒落に見えないの間違いだろ」


「今日はナマエもちゃんと授業に出てくれたんだね!僕嬉しい!というわけでナマエ、この問題を解いてみようか」


「えっ?やばい聞いてなかったどうしよ、3Xです」


「はずれー。どこからX出てきたの。解き直すからみんな見ててねー」


「ナマエ、答えは13通りだよ」


「あーおしい、組み合わせの問題だったかー」


「何がおしいんだよ。かすってもいねぇよ」


「3が被ってるじゃん、3が」


「そういう問題じゃないわ」


「ナマエいいかいこう考えるんだ。このクラスには40人の生徒がいるだろう、可能性としてこの中に何組のカップルが存在し得るかという話だ。ただし男女比は1:1ではないし既にクラス外で恋人を持っている生徒もいるから」


「Nって時々バカだよね!この問題だとそれはおかしくない?」


「そういう問題でもないわ」


「要するにあれだろ、席替えして誰の隣になるかみたいなやつだろ」


「……と、こういう途中式になるわけだね!じゃあ次の問題行ってみようか」


「わたしトウコちゃんの隣がいいー!」


「そういえばふたりはいつも近くの席になるよねぇ」


「ナマエがトウコトウコってうるせーから先生が何か細工してんじゃねーの?飼い主みたいな」


「せんせーたちがそんなことするわけないじゃーん。わたしが実力でもぎとってるの!」


「……で、ここがこうなって、……問題文の中にこの前提があるから、こうだね。ここまで何か質問ある人ー?」


「運も実力のうちって言いたいのかい」


「そんな不確かなものに頼ったりしないしー!正々堂々トウコちゃんの近くの席になれるよう細工してるんだよ」


「何が正々堂々だこの馬鹿、今度それ教えろよ」


「いいけど結構難しいんだからね!みんなにばれないようやるのが大変で……それに手のひらの面積とその時使用されるくじ引き用紙の大きさの相関関係によっても……」


「……というわけで!ここまで来たらもう解けるかな?ちょっと難しいけど……じゃあさっきのリベンジ!ナマエ、答えは?」


「え?聞いてなかったやばい。76パーセントです」


「すごい!正解!」


「ナマエ……」


「うっ運も実力のうちってやつでしょ?」


「さっきと言ってることちげーぞ」







初参加:クダリ先生の授業




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -