「クダリせんせーとノボリせんせーが出るやつだよね!」
「ナマエってば先生たちの事ホント好きねー」
「好き!」
「ヤダー禁断の愛ー」
「トウヤくんどうしたの頭大丈夫?」
「熱中症かい?」
「きっと脳みそが茹で上がっちゃったのね…」
「うっせぇバカ」
「あ、先生たち入場したよぉ」
「え、クダリせんせーどこ!クダリせんせー!」
「ナマエ、クダリ先生は敵だ。俺たちは赤組だ。応援しなきゃいけないのはノボリ先生の方だ」
「おっとしっけーしっけー…ノボリせんせーどこ?」
「あ、いたわ。ほらあそこ…校長の後ろ」
「うわ、アデク校長すね毛モサってる、やばい」
「あそこまでモサモサだと見苦しいなぁ〜剃ってよねマジおっさんなんだからもぉ〜きも」
「ベルちゃん…えっベルちゃん…?」
「ノボリ先生もクダリ先生も白いね。運動できるのかいあれで」
「あんたにだけは言われたくないと思うわよ」
「赤組トップはゲーチス先生かー」
「あのオッサン速いのかしら?走ってるとこ見たこと無いけど」
「遅いよ」
「そうなのか?」
「僕が100m走る間に70mしか走れない」
「またアンタは微妙な数字を出してきたわね…」
「でもNはやいじゃん、じゃあゲーチスせんせーも結構速いんじゃない?……あ、ほらやっぱ速い!中年とは思えな…うわっ」
「げ」
「あー」
「……」
「転んじゃったぁ」
「何であんな何にもない所で転ぶの?」
「さぁ…」
「あーあーあー……お、何借りるんだ」
「生徒席に行ったわね」
「何だろう、ハチマキとか?」
「……あ、ポンポン」
「あー、応援のあれかぁ」
「プッあのオッサンがあれ持って走ってるのとか笑える」
「あのポンポンって正式名称何て言うんだろうね?」
「何て言うのかしら……N知ってる?」
「ポンポンでいいんじゃないかい」
「そうなの?!」
「あ、ほらナマエ。ノボリ先生走るぞ」
「おぉ!…え、クダリせんせーも走るの?!一緒!?」
「あの二人は見栄えするわね……並んで立ってるギーマ先生とシャガ先生が霞むわ。背景と化してるわ」
「そこまでかい?」
「どっちが勝つのかたのし………はっっっっや!!!!!」
「え?え?陸上選手?」
「チッ何でアラレ走りじゃないの」
「え、ベル何か言った?」
「ううん!なんにもぉ!」
「……?何で止まってるんだ?」
「何だろうね」
「あ、睨みあってる」
「お互い構えてるねぇ…なに?柔道でもやるのぉ?ここで?」
「なんだ?」
「あ、わかった」
「なぁに?」
「多分あれの紙に書いてある言葉はこうです、『自分の兄弟』」
「ピンポイントすぎるだろ!!あの二人以外が拾ったらどうすんだよ!」
「まーそのときはその時じゃない?」
「あーあ、シャガ先生ゴールしちゃったぁ」
「ギーマ先生は…借りようとしてんだ、あれ」
「すっごいイヤイヤされてるねぇ…カトレア先生も今日くらい大目に見て上げたら良いのにぃ」
「そうこうしている間にクダリ先生がノボリ先生を担ぎあげました」
「きゃークダリ先生細マッチョー」
「うわいってー!!見たか!?ノボリ先生今クダリ先生の腹にひざ蹴り入れた……ナマエ?」
「え?どうしたの?ナマエ?」
「ナマエ?大丈夫かい?」
「……きもちわるい…」
「お前熱中症じゃねぇか!」
「ナマエ、大丈夫?お水飲んで」
「うぅぅ……ありゃ?目の前がまっくらに…?」
「N、そっちナマエの肩持って!保健室連れてくわよ!」
「トウコ、俺がやるから。お前らは来なくていーよ、俺らもすぐ戻ってくるし。Nいくぞ」
「わかった」
「…わかった、待ってるわ」
「大丈夫だって、ナマエだもん1時間もすりゃ治る。じゃー行ってくんわ」
「心配だねぇ…」
借り物競走