「へー、今日降水確率60%だったんだ」


「お前何やってんの」


「天気予報サイトみてる」


「降らなくてよかったわー」


「どうでもいいよ」


「失礼しまーす。シャガせんせー、4班でーす」


「先生ー?」


「……?シャガ先生いない?」


「そのようだね」


「マジで?え、何これ、本当に俺らだけで片付けろってこと?」


「えー…どこに何しまったらいいかわかんないよ…!」


「おや、もう来ていたのですね」


「あ、ノボリ先生!シャガ先生どこにいるか知りませんか?」


「お孫さんがインフルエンザで寝込んでいらっしゃるそうで、今日はもう帰られました」


「私たちシャガ先生に放課後実験室へ来るよう言われてたんですけど」


「知っております。シャガ先生の代わりにわたくしが監督いたします!」


「…わあ」


「あ…ありがとうございます」


「はい、ではチャッチャとやってしまいましょう!まずは実験に使った廃液を回収いたします」


「どれ?どの廃液ですか?」


「ビーカーに入っている液体からにしましょう。サリチル酸メチルが沈殿しているものを教卓へ運んでくださいまし」


「…え?サリ、え?」


「これだよ」


「あー、このモチみたいなやつか!わかった!」


「そう、キミが授業中ずっとガラス棒でつついて遊んでたやつ」


「…N何か怒ってるの?」


「何でだい、怒ってないよ」


「そう?…えいえい、ぷよーんぷよーんぷよーん。うひひひこれ楽しい!」


「遊んでんなよ。N、ナマエにガラス棒渡すな」


「次は塩化鉄Vの入っていた試験管とこまごめピペットをこちらに」


「この黄色いやつ?」


「そうじゃない?」


「…シャキーン!試験管片手同時4本持ち!」


「バーカ」


「ば、バカって言われた…!」


「残りの器具はすべて洗って、教卓に並べてくださいまし。ガスバーナーとスタンドはわたくしが後で片付けますのでそのままに」


「はーい」


「…あ、こっち洗剤残ってない!トウヤ、そっちのボトル貸して」


「んー。あ、こっちは試験管のたわしねぇや。N、そっちの一本貸して」


「はい。ナマエ、これ教卓に持ってってくれるかい」


「まかせろー!……え、これ濡れてるけどいいの?ここ置いて大丈夫ですか?」


「はい、ありがとうございます。この上へ伏せて置いてくださいまし」


「わかりましたー」


「うあー冷たかった!ノボリ先生、これもここでいいんですか?」


「ええ、お願いします」


「うしこれで全部!」


「こっちも終わったよ」


「お疲れ様でした」


「もう帰って大丈夫ですか?」


「はい。気をつけて下校してくださいまし」


「さよーならー!っと部活行かなきゃ!」


「N、カラオケ行こうぜ」


「コーン先生にお茶たかりに行こうかなー」





化学実験室の後片付け




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