1人劇
「二酸化炭素が足りません」
「……………酸素じゃなくて二酸化炭素ですか?」
「なまえ、知らないのですか過呼吸を……」
「し、知ってますよ失礼な」
「あぁぁぁわたくし苦しいです苦しいです二酸化炭素が足りません、足りません」
「何ですかその手は……あぁそっか、ハイどうぞ、紙袋」
「違います!!!」
「ギャー!」
「何故そこで紙袋なのですか!!ここはマウス・トゥー・マウスで人工呼吸でしょう!」
「知らんですよ!紙袋とマウストゥーマウスしててくださいよ!」
「嫌です!なまえの唇がいいんです!紙袋なんかガッサガサで何も気持ちよくないではございませんか!」
「人工呼吸に快感求める人がありますか!ていうかノボリさんめっちゃ元気じゃないですか人工呼吸とかいらないでしょ!」
「っァは、は、ぁ、ふ、ッぁ、ひっ、ひぐ、はぁッ」
「今さら思いだしたように何ぜーはーしてるんですか」
「く、くるしい…なまえ…キス…」
「どうぞ、紙袋のなまえちゃんです」
「……………………チッ」
「えぇどうぞどうぞ呼吸が落ち着くまで紙袋のなまえちゃんとマウストゥーマウスなさっててください」
「ほう……」
「はぁやれやれ」
「こんにちはなまえちゃん、あなたは今日からわたくしの紙袋ですよ」
「……………」
「え?わたくしの物になれて嬉しい?うふふそうですか、なまえは正直ものですね、大好きですよ」
「なまえじゃないですよ、紙袋のなまえちゃんですよ。なまえちゃん、までが正式名称です」
「うるさいですよわたくしとなまえのひとときを邪魔しないで下さいまし」
「…スイマセーン…」
「さてなまえ、どうされたいですか?ぱんぱんになるまで注ぎこまれるのとぐしゃぐしゃのゴミみたいに扱われてしまうの、どちらがお好みですか?」
「ノボリさん、空気は注ぎ込むって言いませんよ、吹き込むって言うと思います」
「黙りなさいわたくしとなまえの睦言の邪魔をするな」
「…………」
「あぁあなたはとても軽いですねぇ羽のようです、素敵ですよ」
「そりゃ紙袋だからでしょ…」
「噛みついて歯型を残したくなってしまいます」
「よだれでふやけますよ」
「いっそあなたを丸ごと噛み砕いて食べてしまいたい、なまえ」
「おなかこわしますよ」
ヤンデレノボリギャグ没話