譲歩してね
「あ…なまえ。こっち歩いて」
「え?」
「そっち危ないから」
「あー…え、クダリさんそういうの気にする人ですかー」
「え、なまえそういうのこだわらない人?」
「はいー、ここ車の通りあんまないしー、レディファーストとか何かそういうのって別にーって感じだしー?」
「そう?じゃあ君は自分が車道側歩こうが内側歩こうが構わないってこと?」
「はい!」
「そう、ならやっぱ内側歩いて。僕はそういうの気にするの。こだわらないならここは僕に折れてくれるかな、君に車道側歩かせたくないの」
「おおう……紳士ですねぇクダリさん……」
「うーん、それはどうかなー」