りんごはミミロップの形に切ってね





「う、ゴホ、げほ……うぅー、グスッ」


「はーい、熱は…あららー38度。結構高いですねぇ。大丈夫ですかクダリさん」


「だ、だいじょぶ」


「いいえ大丈夫じゃないです」


「じゃあ、なんで聞いたの…へくしゅっ」


「はいティッシュ。まぁ定型文みたいなものですかね」


「うぅぅー、こどものころは38度なんて余裕で遊びにいけたのに…おとなって脆い」


「流石にこどもでも38度は寝込みますよ!はいはいもう寝ましょうね、はい目つぶって、あったかくして」


「なまえ、なまえごめんね、この間きみが熱出したとき仮眠室でどうせベッドにいるし汗かいてるしセックスさせてくれないかなとか考えちゃってごめんね、体温高いから気持ち良さそうとか思ってごめんね、こんなに辛いとは思わなかった」


「いいんですよクダリさん。でも風邪治ったら2、3発殴らせてくださいね」


「い、一生治したくないなぁ!」


「何言ってるんですかクダリさんいなきゃ業務に支障が出ます。さっさと治してください」


「冷たい…」


「クダリさんが!変なこというからでしょ!」


「だってだって苦しそうななまえちょっと可愛かったからぁ!ごほっ!」


「あーほら咳!はやく寝て!」


「やだやだー!やだー!」


「もー、何なんですか!」


「だって僕寝たらなまえ帰っちゃうからぁぁー!!」


「そりゃ戻りますよ!まだ仕事残ってんですよ!」


「やだやだー!げほ、帰っちゃやだー!」


「あーもう、わかりました!ノボリさんが帰ってくるまではいますから!寝てくださいほら!」


「ホント?ホントにホント?ノボリが帰ってくるまでいてくれる?嘘つかない?嘘ついたらハリーセン飲む?」


「ほんとですほんとです、飲みますハリーセンでもテッシードでも」


「わかった!じゃあちょっと待ってね、ノボリに電話したらすぐ寝るね」


「え、ノボリさんに?代わりに連絡してくれるんですか、わたしもう今日はステーション戻らないって」


「うん?ううん、ノボリにもう一生帰って来なくていいよって言うの」


「クダリさん酷い!寝なさい!」







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