そのあとの部活は、あいつに会うてから一番調子良かった気ぃする。開き直るって素晴らしいな!
あいつに会う理由付けに、白石になりすまして自分が辛い思いするなんてもう嫌や。
堂々と己で会いに行ったるわ!
バレバレでもええやん、白石より俺を好きなってもらわなあかん。 …せやけど、どうやったら俺のこと好きになってもらえるんや?相手はあの白石やで? あんのエクスタシー男…俺の恋路を邪魔しよって!
テニスを見てもらうとか?いやいや、そんなことして他のやつに惚れたり白石を惚れ直したりとかなったら洒落にならへん。 漫才はどうやろ。…ゆかりってお笑い好きなんかな。 好きな子の前で滑ったら俺もう一生お笑いテニスなんかできへんわ…。
「小春…」
「なあに、ユウくん?」
「俺のええところってどこや…」
「んー、ないなぁ。」
パートナーやろ!ひ、ひとつくらいあっても良くない…? 俺は小春のええところ、いくらでも出てくるで。可愛いし繊細で頭良くて優しくてな…
「ユウくんは良い意味でも悪い意味でも正直なんやから、今度はそれを良い方にいかしてき!」
「…おん!」
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