自分は走ることしか興味がない。
クラスの子は白石くんが素敵!とか謙也くんがかっこいい〜とか言ってるけど、私には他の人との違いがよく分からない。
だから今まで彼氏がいたこともないし恋もしたことがない。
残念なやつと言われるけど、走ることがわたしにとって何より幸せだから別にいい。
走り始めたきっかけは覚えてない。
幼稚園の徒競走はいつも1番でリレーはアンカーだったらしい(お母さんに聞いた。)
小学校に上がってタイム測定をして記録の向上に努める、なんてことはしなかったけど、中休み昼休み放課後は男子に混ざって鬼ごっこやサッカーをしてた。
この頃に自分は足が速いんだって自覚し始めたような気がする。
高学年になると陸上クラブに入った。まず短距離・長距離を走って長距離はあまり向いてないことを知った。それからハードルや高跳びなんかも向いてないらしい。 走り幅跳びはちょっと得意だったけど短距離が抜群に速かった。
中学にあがって早速陸上部に入部した。 最初の頃はきちんとしたトレーニングに焦って困りはしたけれど次第に慣れて記録もぐんと上がり始めた。 学年が上がる、季節が過ぎるごとに記録は良くなって大会は次々に連覇した。
しかし順調だった日々は最後まで続かなかった。
中学3年生になって初めての大会、初めて入賞を逃した。 それから春は1度も記録が上がらなかった。
そして3回目の春が終わる今、記録が前より落ちていた。
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