いつもの気まぐれで、何の気無しにあれに近い者に尋ねたところ、
なんでもあれは本気で興奮を示した場合のみでしか両に得物をもつことは無いのだという。
それでは自分と初めて刃を交えたときにはどうであったか、と無意識にその思考に至った己にはたと気付く。
ああこれは紛れも無く、初めて芽生えた独占欲のあかし
少し、身震いした。


そういえば近頃はいつも二本を引きずっておるな、
赤に酔った蟷螂にまた気まぐれに問うたところ銀の隙間から見える唇が、貴方を守らなくてはなりませんから、などと宣うものだから貴様を殺せる程度の武術は身につけておると笑うほか仕様がなく、初めて日没に感謝しつつもその眩しさにほんの少し、目を細めた。


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