(電波受信エンさまとハセヲ)



何より黒で何より何よりかがやくぼくのいとおしい君は、いつもぼくを無視して前をすり抜け行ってしまう。
それはぼくがついて行くのを分かっているから、ぼくが君を見逃す筈ないと知っているから。

銀髪が揺れる旋毛が見えるくらいの背丈の君の分身は、きっと意地悪く三日月の口をしていて。
なんて君のことを空想やら現実やら織り混ざったぼくの信号が伝わったように、君のルビーの赤い瞳が僕の分身を映す。
君の口がぼくの想像通りの形を成したとき、ぼくはにっこり満足だ。


何処へ行く?だとか
今日はどうする?だとか
君はいつだってぼくの意志なんてお構いなしだ。
だってぼくは構わない、人工物のフィールドだって仮初の聖堂も 君が視界に居るだけでそれはぼく自身の真実でありこの世界の住人の方のぼくの存在理由そのものなのだから。


貴方の、仰せの儘に!


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -