狼の躾
シルバ×クロロ









 口唇を塞がれながら、性器を掴まれ、扱かれる。
 口腔を肉厚の舌でなぶられながら、敏感な場所を執拗に擦られ、揉みこまれ、追い立てられると、官能の焔がその勢いを増していった。総身がこわばり、ふるえだす。
 不意に、舌に歯を軽くつき立てられた。同時に、指腹で鈴口を強く擦られた。痛みと快楽が混ざり合った鋭い刺激が、一気に突き抜けていった。
「ンッ! ンぅうー……ッ!」
 くぐもった悶絶声を洩らしながら、クロロは極めてしまう。
 極めてしまった後も、口唇と性器への愛撫は続く。
 絶頂の浮遊感もそのままに、また、唇をついばまれ、歯をなぞられ、舌をねぶりまわされ、吸い上げられる。くちゅくちゅと、口内の水音が脳裡に響く。注がれる唾液を飲みこむと、喉の奥が、熱くなった。
 ――こうして、「キス」と「快感」、「絶頂」が、同一線上に強く、つなげられていく。
 男の思惑は、とうに理解できていた。
 それでも、クロロの口唇は、侵入者を拒むことはしなかった。




2012/12/28
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