操者の策略
ヒソカ×イルミ×ヒソカ
右手の人差し指と中指。潤滑油をたっぷりまぶした二指を、イルミはヒソカの後穴へ食いこませた。
(んー……とりあえず、オレがされて気持ちよかったところは……)
と、彼の指の動きを思い出しながら、イルミは腸壁をほぐし始めた。
(うーん……)
なかなか思うようにいかない。
誰かの尻に指を突っこんだ経験なんてない。そもそもイルミ=ゾルディックのこれまでの日常は、暗殺の仕事と修行ばかり。アナルへの愛撫の方法など知らなくても仕方ない。
(あ、ここ、かな……?)
見つけた小さなシコリを指先で押してみた。
すると、肛襞がギュムッと二指を締めつけてきた。股の付け根が、ピクピク痙攣した。
「ぁむ……」
イルミは目の前の陰嚢を咥えた。咥えると、今度は吸ってみた。
根元を舐めていた舌を上へ上へと這い上がらせる。
もちろん、指だって忘れずに動かしている。
「……」
亀頭を咥えながら、ヒソカの様子を盗み見た。
切れ長の双眸は、ねむたそうにとろんとしていた。口の中に含んでいる亀頭も、ピクンピクンと脈打っている。
(気持ちいいんだ)
こうなると、イルミの気分も乗ってくる。
――思い通りになるというのは、やはり愉快なものだ。
2012/12/03