ONE PIECE [SMS] | ナノ

秘密裏の任務 (1/5)



水の都・ウォーターセブンに来るのは初めてかもしれない。
これが仕事じゃなかったら買い物だの観光だの色々するのに...とは思うけどこればかりは仕方ない。海軍本部大将・青雉がわざわざ私に命じた仕事だ。それなりにこなす必要はあるような、ないような――...そう、あの人の正義はダラけきってるから何とも言えない。

「私が、ですか?」
「そうだ。色々考えた結果、ライラが最も適任。理由、特に文句も言わねェから」
「今回はハッキリ言いますよ。"お土産に水水饅頭も買って来い"っていうのは却下します」

あらら、と対峙したソファでダラけきったクダンは...何だろう、海兵としてどうなんだろうと思う。だから皆に文句を言われるんだと言及したいところだけど言ったって意味が無いことくらい分かってる。だから何も言わないだけだ...ってことも彼はきっと気付いてる。
私と彼の付き合いは結構長い。なんせ私を拾ってくれたのは他ならぬクダンだから。

「少将になってからは厳しいこと言うようになったじゃない」
「だって自腹切ってでお土産買って来いって言ってるんでしょう?そりゃ言いますよ」

と、まあこんな件があって今、此処に居る。

「.........複雑すぎでしょ」

海列車を降りて駅を出た感想はそれ一つしかない。地図を片手に私は頭を掻いた。


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