#04
とにかくバクバク食べてるボニーと、しれっと話題を変えたナミの横で私は...
orz ←こうなってた。
別にいいじゃん。私が何処で何してても。
いや、確かに最初の時点で「私、空気になる!」とか思ったよ。相手方の全員がどういう訳か知り合いとか...今だったら、うん、どうでもよく「よっ」って言えば良かったって後悔も多少なりともしてるよ。どうせ兄は居ないわけだし...まあ、後日説教には変わりなかっただろうけど。
「マジうめェな」
「おう...美味いよご飯」
「ん?みるみる元気無くなってんじゃん。あたしのやつやろーか?」
「んーん、気持ちだけで十分さ」
優しいなボニー。好きだよ。
それに引き替えナミはずーっと彼らが抱えるプロジェクト内容を聞いてキラキラしてる。多分、物凄く収入出そうとか考えてるんだろう。目に金って書いてある。どちらも大手に勤めてるからなあ...うん、ナミの理想「高収入」だよ。彼らは。
「.........そろそろだねい」
「え?」
何だ。男性陣が一斉に高級腕時計を眺めてるよ。あ、ナミの目がまたキラッとなった。
「なんだ。マルコさんもしたんですか?俺もさっきしときました」
「俺もや。折角なんで」
???
「あー...無事に釣れたみたいだねい」
「.........ええ」
悪い顔した悪い大人たちがニヤニヤしてます。
物凄く嫌な予感がして思わずボニーの袖掴んじゃったよ。うん、これは本当に悪寒だよ。
蹄の音が、する。
どんどんどんどん近づいてる気が、する。
「よっ、遅うまでお疲れさん」
「まァ、お疲れも何も自業自得なんだけどねい」
「マジ悪ィって!って、もう食ってんじゃん!おれの分、は、」
.........
「.........や、やあ、お疲れさま」
「.........何やってんだ?おめェ」
「.........人生色々、複雑怪奇」
「.........」
「.........」
ああ、やっぱりね。とナミが言った。
「毎回毎回...何度言えば分かんだ!こーゆーとこは危ねェから絶対にホイホイついてくなってあれほどおれが言ってるにも関わらずお前!!」
「だ、だけどホラ見て!ナミにボニーに...後全部エースの知り合いじゃん!!」
「そこは運良くだろうが!!」
「運良く!?全然良くないよ馬鹿エース!!リラックスも出来てないわ!!」
「リラックス、だと?ふざけんな!飲み会でんなことすんじゃねェよ!!」
――ポートガス・D・エース。
私の不肖の兄です。マルコ氏の部下です。
知らなかったけどよく分からないプロジェクトの取引先が景吾&侑士の会社で友達になったそうです。
「ひでェだろ?けど見てて面白いよい」
「ほんと。究極のシスコン」
「あの様子じゃ兄というよりもストーカー」
「いいや、ストーカーはとうに超えとるわ」
「アンのヤツ、超可哀想だな」
「でだ。アレは妹離れ出来るかねい」
「「「「無理」」」」
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