EVENT | ナノ
#04

「いらっしゃいませー」

.........!?

「こんばんは」
「あ、宍戸っち。こないだは有難うね。マジ楽しかった」
「いや、こっちこそ...お騒がせしました」

.........何、何があった宍戸っち!!!
笑顔全開にも驚いたけど、何で宍戸が彼と急接近しちゃってんの!?
けど...得した。何か超得した。有難う、宍戸っち。

「今日もいつものでいいのかな?」

......って落ち着け私!!
え?何だ何が起きてる?いつものダルそうな顔の彼は何処へ?
思いっきり宍戸が知り合い枠をゲットしてる理由は何?え?何なの?

「.........オイ」
「はっ?」
「いつものでいいのか?ってエースさんが」

ニコニコ、私に笑顔を向けて、いらっしゃる、よ?

「あ、ハイ。いつもの、で」
「俺はこないだのをお願いします」
「了解ー。あ、奥どうぞー」

これは...宍戸を絞・め・上・げ・ね・ば!!!

「.........宍戸っち」
「おう、こないだ岳人に連れられて此処に来て仲良くなった。以上」
「.........何故私を誘わぬ」
「お前、岳人の前で...アレ、やって合わせる顔ねえって言ったろ?」
「.........うう、」
「まあいいじゃん。これで話出来るようになんだろ」

撤回。
幼馴染みとして優しくします。

「.........分かった。今度あの店行こう。私も向こうと仲良くなったし!」
「はあ?」
「ほら、某ドーナッツ店の―...」
「マジか!!」

ふふん。宍戸が嫌がるから教えなかったけどメアド交換もしたんだよね。
今度一緒にショッピングしようって話になってるんだよねーふふふ。

「そうなの。彼女、ビビちゃんって言って―...」
「そいつ、駅前のミ●ド店員じゃね?」

あれ、あれれ。
いつの間にか、料理持った彼、が、話に入って来た、よ?

「弟の友達で超がつくほどお嬢様、実は執事付き」
「「執事付き!!?」」
「ついでにボディガード付き」
「ボディガード...付き」

てか、え、何か、さり気に仲良く話して、る?
ゆっくりと声のする方向を見れば彼が笑顔でこっちを見てる。

「.........し、宍戸っち、ちょっと、無理」

宍戸の恋が無理なのか、笑顔を向けられた私の心臓が無理なのか。

「意外と世間って狭いんだな」

にこにこ笑った彼は冷静に料理を出して去っていった。

2013/03/22 18:07
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