プロローグ
いつも、どんな時でも自分自身に言い聞かせていた。
そう言い聞かせることで生きていくしかなかった。
ずっとずっと...もう長いこと、それに束縛されて来たかのように...
私は私でしかなく、他の誰でもない変えようのない存在なのだ、と。
そんな私は滑稽ですか?貴方にとって...
別に貴方が悪いわけではないけども、私はずっと押し潰されている。
目に見えぬ圧力に、肌に触れる視線に、放たれる言葉に。
きっと貴方は違うから、今を生きているのでしょう。
私はずっと、私を殺したまま...
気付いた時には、私は私を殺してた。
他でもない自分自身が、私をずっと殺していた。
殺すことで得ようとしていた光。それは何処にあるのでしょう。
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