眞古都は来るのがいつも早いから。



「ちょーーっと、待ってて!」



家を出る前は慌ただしく支度をするはめになる。私が遅い訳ではない、はず。



「ま、いいか」



靴を迷う暇も無く、無難な感じの物を選んだ。



「またその靴?」


「いーの。こういうのは何にでも合うの」



眞古都は服とかに関して女の私より敏感だからあれこれ言ってくるけど、別に私のセンスが変な訳じゃない。多分。眞古都を見てると少し不安になるけど。



「って、ここ靴屋じゃん。買い物って靴は特にいらないんだけど」


「文句言わない。早く行くよ」



一通り見終えると、眞古都は一足の靴持ってきた。



「どう?」


「ぴったり」


「そう。それじゃ行くよ」



結局、眞古都はその靴を買ってくれた。



「お洒落は足元から。わかった?」


「はーい」








魔法の靴
(不思議と景色が輝いて見えた)







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