「なぁジャンルカ?お願い…」

「オレは忙しいんだ…行くなら一人で行け」


つれないなぁ。
イタリアで有名なパスタが食べれると思って一人ウキウキと舞い上がっていたオレに冷たい一言、いや二言。ジャンルカはいつもそうだ。オレがこうやって誘いをかけてもなかなかノってくれないし、どこかしらツンツンしている。目を合わせて喋ってもくれない。ああ一体どうしたらいいんだ。
オレ達がまだ出会って間もない頃、オルフェウスのメンバーと食べに行ったあのパスタ。ジャンルカはイタリアでも1、2を争う美味しさのそのパスタをオレに作れと要求してきた。でもオレはまだまだの実力なわけであの味は遠い存在になったけれど。その時のジャンルカの表情が忘れられなくて、もう一度見たいって思ったから今回は二人で行こうって誘ったのに、振られた。何て言うか地味にショックで発する言葉が途切れ途切れになってしまう。動揺しすぎだな。


「なあジャンルカ!お願い!!お前も食べたいだろあのパスタ!」

「ああ、食べたいさ。でもオレはお前が作ったあのパスタが食べたいんだ。だから今日は行かない」

「なっ、ジャン…!!!!」



わかった。オレもっともっとパスタを作るよ。いつかジャンルカに美味しい、と笑顔で言ってもらえるように最高のパスタを作ろう。








***
受け攻めがわからない…



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