※ぬるぬるえろ。入ってない。





「ん〜〜…それは、だ…めだ…、む、ぅ…」


シュウの寝言が激しいのはここ最近になってから、というか。一緒にこうして睡眠を共にするようになってからだろう、そう意識したのは。煩くて眠れない訳ではないが、ごくまれに気になるワードをポツリ、ポツリと落とすものだから気になって眠れないだけだ。ある時は食事について誰かと討論していたり、あるときはいきなり笑い出したり、ある時は涙を流し声を抑えて泣いていたり。本当に寝ているのかと信じがたいが、俺が声をかけても返事はしない。起きない。だから寝ているんだきっと。そう思っていたのだが。


「はぁ、く…りゅー…ん…っち…」


背を向けて寝ていたので表情はわからないが、シュウはいつもと違う声色でいつものように寝言を言った。途切れ途切れでよく聞き取れなかったのだが、その言葉の後にシュウの手が、するすると体を這いずり回る。そういう夢でも見ているのかもしれない。そうとなれば危ない。急いで体を起こそうとしたがもう遅かった。シュウが後ろからがっちりと掴んでいる。逃げたくても逃げられない。どうしたものだろうか。


「!シュウ、お前っ」


冷たい手がズボンの中に入り込んで、下着の上からそれを撫でる。だんだんその行為はエスカレートしていき俺は寝ているシュウにされるがままだった。残念なことに刺激されてすっかり元気になってしまったそれからは、卑猥な音が漏れる。シン、と静まりかえった部屋で、自分の吐息と、水音がリズムよく発せられる。
あと少し、あと少しで絶頂を迎えてしまう…‐そんな時だった。


「ん〜〜〜!よく寝た〜!」


シュウはパッと手を離し、ググッと欠伸をする。何がどうなったのかわからない。あと少しで熱を解放できたというのに。この、何とも言えない思いと疼きは一体どうすれば…!


「白竜はまだ寝てるみたいだから起こしちゃ悪いな〜水浴びしてこよっと!」


パタパタ。スリッパをすって歩く音。未だに放心状態の俺はとりあえず起き上がって自分の情けなく大きくなったままの下半身に視線をやる。なんてザマだこれは。先端からとろりと流れ落ちた液体がとても情けない。仕方なく自分でそれを握って擦った。シュウが水浴びしている内にさっさと吐き出して楽になりたい。そう思うと上下するスピードが早くなる。


「白竜」

「!?っ、あ!」


名前を呼ばれて驚いた瞬間、生暖かい液体が飛沫をあげた。それはばっちりシュウに見られているわけだ。何という失態。恥ずかしさのあまり体が硬直してしまいシュウと目が合ったまま数秒。シュウもポカンと口を開けたままだ。


「お、お前が悪い!!」

「ええ!?何で僕!?どうみても白竜の一人遊びじゃないか…」

「お、…お、お前が…」

「そんなに溜まってたの?結構してるのにね?」


シュウの手が萎えていたそれに触れる。やめろ触るな。また元気になってしまうだろう。そういう思考が頭を巡るより先にシュウをベッドに引きずり込んでいた。俺が受けた恥ずかしい思い、お前も味わえ!
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