「ジャーン!入浴剤貸して」

「あれ…お前お風呂嫌いじゃなかったっけ?」

「疲れてる時だけ入りたくなるんだ!だから貸して!」



かと言ってオレもそこまでお風呂は好きじゃない。シャワーで十分だ。
休日に出かけた時に偶然立ち寄った店で見つけた入浴剤に惹かれて購入。その入浴剤のおかげで今では入浴が楽しみになった。好みのにおいで、落ち着く。
初めはフィディオやラファエレが貸してくれと言ってきたが最近じゃあオルフェウスのメンバーのほとんどが自分用を購入してみな愛用している。
だけどマルコは浴槽に浸かることが好きではないから唯一入浴剤を貸してと言ってこなかったのに。


「これ最初は匂いが気に入らなかったけどジャンの隣いたらイヤでも匂ってくるし何かもう慣れたなー」

「マルコは入浴剤なしでもいい匂いだもんな」

「なんだよそれ変態!」

「入浴剤使ってもっといい匂いになってるけど、」

「ひっ、!」


マルコの項にそっと口付けるとビクンと体が揺れて手に持っていた入浴剤を落とす。コロンと転がっていった入浴剤を拾おうとするマルコを抱き止めて動きを封じる。


「お前っまさか盛って、」

「マルコがいい匂いだから悪い」

「んっ!関係、ない…だろっ」


匂いを堪能しつつ首筋をペロリと舐めあげれば、マルコの鉄拳が飛んでくるはずだ。






***
イタリア人は浴槽に浸からないと聞いたりはしたけど
どうしても入浴剤にこだわるジャンルカが、ね

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