「お疲れー!じゃあまた来週な!」

「お疲れマルコ!また来週!」



練習が終わるのは空が暗くなってグラウンドの照明がついてから。それまでずっとチームのメンバーと共に練習をしていた。

マルコ・マセラッティ。
ポジションはディフェンスなだけあってか、色々とガードが固い。優しい男の子。
カバンを肩から提げてメンバーとは違う方向に歩み出す。


「明日は何しようかな…」


何も言わなければただの少年であって至って普通なのだが。彼にはちょっと変わった趣味がある。

女装…―
休日はひらひらふわふわとした可愛らしい服を着て…所謂女装をして街に出る。
元々マセラッティ家は女系家族であり母や姉の影響もあった。(幼少時はよく姉の着せ替え人形になっていたこともある)
それ故に変わった癖を身につけたという。

これから起こる出来事を知るわけもなく、次の日マルコはいつもの週末と変わりなく出掛けた。
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -