紅の魔女 | ナノ




78



「お久しぶりで、長官」


5年ぶりに戻ってきたルッチは、長官であるスパンダムに報告をしていた


「8年前の"ウォーターセブン"でおきた政府役人への暴行事件により罪人"カティ・フラム"、20年前の"西の海"オハラでおきた海軍戦艦襲撃事件における罪人"ニコ・ロビン"、同じく20年前の"西の海"カディアで起きた海兵大量殺害事件における罪人"アリス"――滞りなく連行完了至しました。現在扉の向こうに」


室内にはCP9の構成員が全て揃っている


「懐かしいなァルッチ〜。ふてぶてしさは一段と増した様だ」


「貴様のバカ顔もな、ジャブラ」


「よさんか二人共。帰って早々なんじゃ…」


「よよいっ!そうさァやめなァ二人共ォ〜〜〜っ!5年振りのォ〜〜再会じゃあ〜(略」


「チャパパパ」


長官スパンダム、歌舞伎役者のような喋り方のクマドリ、左目に傷があるジャブラ、お喋りなフクロウ、そしてルッチにカク、ブルーノにカリファ

これが政府公認の殺し屋集団のメンバーだ

再会して早々あまり中はよくないジャブラとルッチが各人の悪魔の実の能力で威嚇しあっている


「ちょっとおやめなさい二人共っ!」


「やけにつっかかるのう、ジャブラの奴」


5年も本部を離れていたカクたちはジャブラの不機嫌な理由に見当がつかなかったが、それはフクロウが丁寧に説明した


「今島の衛兵達の間ではジャブラが昨日給仕のギャサリンにフラれたという話で持ち切りだ――」


「それでか」


「ちょ!ちょっと待て!なぜその話をみんなが知ってるんだ!!」


「俺が本島で喋ってしまった――チャパパパ」


人の秘密をバラまいたフクロウの口のチャックを閉じているジャブラ

その後もとても殺し屋集団とは思えないやり取りを繰り返すCP9


「……ともあれ、」


それに疲れたようにスパンダムはため息をつくが、気をとりなおして話を先に進める


「お前達、5年の任務実にご苦労だった……後で渡してェ物があるんだが…とりあえず会わせてくれ…全世界の"希望"と"絶望"に!!!」


その言葉に、閉ざされていた扉が開かれて"希望"と"絶望"と称された3人が室内へと入ってきた

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