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ニマニマと笑っているコーギーはアリスらを見下しており、簡単に見せた後ろ姿は隙だらけだ
それを見てウソップはごそごそと行動を開始し――あっという間にコーギーを倒してしまった
『あらら…』
「長鼻くん!」
麦わらの一味の中では非力なグループに属している彼だが、何といってもあのヤソップの息子だし――何より、海賊だ
完全に油断しきっている役人を倒すことぐらい朝飯前だろう
「さぁロビン君!早くここから逃げるんだ!!」
またタコの吸盤に似たあの道具を差し出し、何とか彼女を動かそうとするウソップ
そんな必死な表情のウソップを見て、何か覚悟を決めたかのように小さく息を吐き――表情を、なくした
『……』
今のロビンの表情は、アリスから見ても何も読み取るものが見えない
完全に――表情を消し去っていた
「さぁロビン君、これを……」
それに気づかずウソップはロビンに話しかけており――伸ばしたその手が掴まれた時、ようやくその変化に気づいた
「?ロビン?」
「……」
ウソップの訝しげな声に反応することなく、ロビンは突如歩き出した
迷いなく歩いて行くその方向は――CP9がいる、2番車両だ
アリスは満足に歩けないため、ロビンと彼女を止めようとしながら引きずられていくウソップの姿を見送るしかない
「おいおい待てロビン!そっちへ行ったら!!」
ウソップが止める声もむなしく、先頭車両と2番車両を繋ぐ扉が勢いよく開け放たれた
「!!ロビンちゃん!」
2番車両にはCP9の4人の他にサンジとフランキーもいて、大量に控えていたであろう護衛を全て片付けてきたことが分かる
「よかった無事なのか、ケガは!?何もされてねェか!?アリスちゃんも大丈夫なのか!?まァこいつらすぐぶちのめすからよ!今度こそ一緒に皆んトコ帰ろう!!」
探していた仲間の無事な姿に安堵の表情を滲ませたサンジだったが――彼女がウソップを乱雑に投げ飛ばしたのを見て、それは驚きの表情に変わった
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