67 出航する海列車
海楼石とは昔から相性が悪かった
悪魔の実を口にする前も、それに触れれば体調は思わしくなくなる
悪魔の実を口にして半永久的な若さを手に入れてしまった後はもう最悪だ
全身で海楼石を否定してしまい、今では海楼石に触れるだけで全身の自由が奪われる
だが、良くも悪くもこの体は海楼石を"拒絶"し、"反発"するのだ……
出航する海列車燃え盛るガレーラカンパニー本社
そこでは沢山の船大工たちが懸命の消火活動を続けていた
だが"高潮(アクア・ラグナ)"がやってくる影響で風が非常に強く、火の勢いが衰える様子は見えない
この建物にいたらもう誰も助からない――そう、誰もが思った時
バリィン!
「…トナカイ!!」
窓ガラスを突き破って、一匹のトナカイが飛び出してきた
フラフラになりながら、背中に2人の人間を乗せ、口元には持ち主の手から離れてしまった刀が2本、くわえている―――そう、チョッパーだ
酷い火傷を負いながら、それでも気を失っているナミを治療しようと歩くが……それは叶わず、その場に崩れ落ちる
船大工たちは戸惑いながらもチョッパーの治療を開始した
しばらくすると気を失っていたアイスバーグとナミが目を覚まし、2人は2人きりで話を始める
「まずは…ンマー…申し訳なかった…お前達に妙な濡れ衣をきせた…誤解は後で解いておく…」
傷だらけな状態というのに、アイスバーグは自身が直接聞いた、ロビンの本意をナミに伝えた
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