紅の魔女 | ナノ




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――事態はもっと悪化する。今日限りでもう…あなた達と会う事はないわ




「…ロビンは確かに、そう言ったんだな?チョッパー」


ゾロの確認にチョッパーは大きく頷く


『…今日限りで、しかも事態は悪化……ってことは、今日中に何かそういう事態を引き起こすってことよね?』


アリスの言葉に頷くゾロ


「市長暗殺未遂でこれだけ大騒ぎになったこの町で…事態をさらに悪化させられるとすれば……その方法は一つだ」


「今度こそ…"市長暗殺"」


『それしか考えられないわ』


「――ただし、わざと俺達に罪を被せてると分かった以上、これは俺達を現場へおびき寄せる"ワナ"ともとれる……今夜また決行される暗殺の現場に俺達がいたら、そりゃ罪は簡単にふりかかる」


ゾロのロビンは敵だともとれるその考え方に、ナミは反発をするも彼は揺るがない


「可能性の話をしてるんだ。別に俺はどっち側にも揺れちゃいねェ」


確かに今この状況では、ロビンは仲間だ、という考え方…固定概念は危険かもしれない

もし本当にロビンが敵だったら……それだけで、剣は鈍ってしまう


「事が起こるとすりゃ今夜だ。"現場"へは?」


「行く」


ルフィの言葉には覚悟がハッキリとあった


「行くのは構わないけど…問題があるのよね」


『問題?』


「えぇ。サンジ君はロビンが誰かと歩いてるのを見たと言ってたでしょ。アイスバーグさんも同じ証言をしているの。"仮面を被った誰か"って。それは私達の誰でもない。急にロビンが豹変したのはそいつが原因なのよ!!」


その"仮面の誰か"にこの事態を強要されている、という考え方が"吉"

その"仮面の誰か"がロビンの本当の仲間だ、という考え方が"凶"


「ロビンを捕まえるんだ!!」


考えていても何も変わらない

ロビンを捕まえ、事の真相を聞けばいい


「じゃあ、行こう」


仲間のために、彼らは立ちあがった

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