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「コレか…俺が追われる理由は…」
一方ゾロもまた、当然追われていた
物陰に隠れ、手に入れた新聞を見てその理由を悟る
「"暗殺犯の一味"か…まいったな、これじゃ宿屋へも帰れねェ。顔が割れてんのは俺とルフィとロビン、それにアリスか……」
そこで、一つの疑問に突き当たる
「なんでアリスの手配書も載ってんだ…?アイツが俺らの仲間になったのはここに来てからだってのに……」
どことなく腑に落ちない思いを抱きながらも、取りあえずこの場から逃げるためにまた走り出した
走りだしたゾロだが……やはり誰にも見つからず逃げるのは不可能だということで、多くの船大工たちを引き連れながら町中を駆け抜けていた
そこに、偶然合流できた…いや、合流してしまったのは同じく逃げている最中のルフィたち3人だった
「どこへ行った!!どっかの屋根に登ってねェか!?」
「くまなく探せ!!」
「くそ!まかれたか!?確かにこっちへ逃げたぞ!」
ガヤガヤと多くの船大工たちが走っている橋――の下に、アリス達はいた
ゴムであるルフィの体の特徴を最大限に活用させてもらい、手と足の指のみでハンモックの役割を果たしているルフィの上に、ゾロとナミ、そしてアリスは座っていた
もういいか、と震える声で懇願するルフィにまだだと答えるゾロは中々に鬼だと言えるだろう
そのまま船大工たちが去っていくのをひたすら待っている時――橋から、突然チョッパーの顔がひょっこりと現れた
驚くルフィ
パッと体を支えていた手を離してしまい――結果、4人は下に…海に、落ちてしまった
『ちょ…っ』
能力者であるアリスは当然泳ぐことができず、溺れかけるがゾロに強く引っ張られて九死に一生を得る
『あ……あり、がとゾロ…』
「いや、気にすんな」
ルフィもナミに引っ張られたお陰で無事で、匂いを辿ってきたというチョッパーと共に見つからない場所へと移動していった
途中また見つかり追いかけまわされたが……まぁ何とか巻くことができ、今彼らは建物の屋根に座っている
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