紅の魔女 | ナノ




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「やめてよ!放してってば!私達が何したっていうのよ!!」


「とぼけるな暗殺者の一味め!よくもアイスバーグさんを撃ちやがったな!逃がさんぞ!!」


『だから私達は何もしてないって言ってるでしょう?』


「何とぼけたこと言ってんだ!お前ら以外に誰が犯人だって言うんだよ!!」


どれだけ2人が弁明しても、誰も耳を傾けることはない

でっちあげられた"偽り"が、"真実"となってしまったのだ


「とにかくお前達3人はここまでだ。あの人に害を与えるとういう事は俺達ガレーラカンパニーを敵に回すということ――そしてこの都市、ウォーターセブンを敵に回すという事だと思い知れ!!」


「このォ!!何でそんなありもしねェ事……!アイスのおっさんと話をさせろォ!!」


「観念しろ、海賊」


もはやどれだけ言葉をつのっても、彼らの耳には届かない

ルフィを捕えるために再び始まった戦闘

ゴム人間のルフィに銃が効かないと分かれば、すぐさま銃を捨てて鋭利な刃…ノコギリ等を手に持つ

一対多の戦いが続き、反撃しようとしないルフィは防戦一方となる


『……』


もう言葉が届かないというのなら、今はこの場から逃げたほうがいい

とんでもなく大きな陰謀に、巻き込まれたのは確かなのだ。一旦引いて体制を立て直す必要があるだろう

壁に磔にされたルフィは、そのまま巨大な弾を撃ち込まれてしまいあたりに煙がたちこめる


「ルフィ!!」


心配そうな声をあげるナミと正反対に、歓喜の声を出す民衆

その歓喜の声には、フランキーたちのも混じっていた


「いえ――い!!アッハッハッハッハッハ!!」


「気分爽快だわいな!」


「そうそう、あんな奴ァ吹き飛ばしちまえばいいんだ!!さすがは俺達の誇り!!ガレーラカンパニー!!」


愉快そうに笑っているフランキー

早々にタイルストンとカクにやられていたが、いつの間にか立ち直っていたようだ

どこから持ち出したのかちゃぶ台を3人で囲っており、芝居がかった動作でフランキーはちゃぶ台に手を添え、


「いやいやいや、しかしお前、その麦わらのチビは我がフランキー一家の憎っくき仇でよ!まずこのケンカの先客は俺だったんだよ!そこへきてお前ら、俺の獲物を横取りする様なマネをすんなと………何度言わすんじゃクラァ―――!!!」


そして華麗なちゃぶ台返しを披露した

3人が綺麗にそろった動作で、ちゃぶ台に乗っていた煎餅が飛んでいく姿が何だかリアルだった

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