紅の魔女 | ナノ




41


いきなり海パン姿で現れ、しばらくその変態ぶりに言葉も出なかったがその海パンの名乗った"フランキー"という名にルフィはようやく気づいた


「おい!!海水パンツ!!」


止める間もなく大声をあげてその存在を存分にアピールしたルフィ

その顔色は険しく……それも当然だろう。ウソップと離別する騒動の発端は、この男が金を奪ったからだ


「俺がルフィだ」


「…お前かァ…"麦わらのルフィ"ってのァ!!人の留守中にえらく大暴れしてくれたじゃないのお兄ちゃん…!」


周囲にいた人間は巻き込まれてはたまらないとばかりにその場を一目散に逃げていく

それ程このフランキーという男は暴れん坊だということか……

自分の家を壊された恨みつらみを語るフランキーだが、それよりも先に聞くべきことがあるとばかりにナミが叫ぶ


「ちょっと!あんた私達のお金どうしたの!?2億ベリー!!」


「あァ?そんなもん…使っちまってもうカラッケツよォ!どこぞで奪ってきた金を偉そうに守ろうとすんじゃねェ、海賊がァ!」


何とも酷い言い草だが、この男の言っていることは世間一般的に間違いではない

"海賊"から何を奪おうと、誰からも何も罰せられることはない

だがあの2億…と残った3億は彼らが空島で得た大切な黄金なのだとナミから聞いていたアリスからすれば、その"常識"なんてクソ食らえ、だ

胸をはって自分の宝だと言ったっていいのだから

ルフィはもう戦闘モードに脳内が変わろうとしているのか、それに反論することはなかった


「そんなのはいい。とにかく俺はお前を!ブッ飛ばさねェと気が済まねェ!!」


「気が済まねェのはこっちだバカ野郎!!」


これはヤバいとまだ周囲に残っていた人らは慌てて避難していく

しかしこれだけヤガラで密集した場所では避難することも難しいだろう

…そしてその避難が終わるまで待つような性格でもないだろうし、フランキーは

何やら大きく空気を吸い込む動作を見せた3人


「おい!こっちへ下りて来い!!」


ルフィの挑発も無視し、大きく空気を吸い込み、そしてそれを留める

何をしているのかが分からず、下で様子を見守っていると……


ボォォッ!


「!?」


『…え、』


フランキーの口から炎が噴き出され、それは真っ直ぐ3人のいる場所へとんできた

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