紅の魔女 | ナノ




40



『うわー…』


到着した造船所1番ドックは、想像していた以上の人ごみでごったかえしていた


「やっぱり凄い人だかり…」


「造船所にも入れねェな……どの道もっかい会わなきゃなんねェんだけどな…アイスのおっさんには」


ガレーラカンパニーの本社に直接行こうと考えるも、その本社も1番ドックの中から入るらしく、門内には一部の人しか入れないようになっているらしい

情報を求め、多くの人がこの1番ドックの前に多くの人が集まっているのだ

この騒ぎでは到底彼に会うことは無理だろう

どうしようかと3人で顔を合わせていると―――どこからともなく、陽気な音楽が流れ込んできた


ズンズンズズズン♪


幾度となくこのリズムが流れるにつれて、周囲にいた人たちの顔がひきつっていく


「うわあ!こ…このリズムは!!」


「まさか!そんなバカな!!」


アリスたち3人はその周囲が慌てる理由が分からず、ただそれを見ている


「ヘイお前達。俺の名を今呼んだのか?」


どこからともなく、男の声が聞こえてくる

それに対する非難が巻き起こる中、群衆の一人がある方向を指さし、叫んだ


「いた―――!!あそこだ!!!」


そこには大きな布越しにだが3人の人影を見ることができた

真ん中が恐らく男、そして両隣は…少し変わった髪形をしていそうな女だ


「恥ずかしがらずに聞いてみな!俺の名を!!」


この完全アウェーな空気が流れる中、リズムをとりながら聞いてくるあたりが素晴らしい

周囲がますますブーイングを口にする中、一切気にすることなく男は言い放った


「ここに麦わらのルフィってのがいる筈だ!出てこい!!」


一切無関係だとばかり思っていた3人はその言葉を言われ、ようやく布越しの3人組に意識を集中させる


『…誰だろ?』


首を傾げながら呟いた言葉が聞こえたとは思えないが、男は丁寧に自分から正体を喋ってくれた


「俺はこの島一のスーパーな男!ウォーターセブンの裏の顔!そうだ、俺は人呼んで―ワァオ!!」


ここで大きな布を取っ払い、


「ん――――っ!」


ここでポーズの前段階をとり、


「フランキ―――っ!!!」


ここで3人ピッタリ揃った決めポーズ!


――解体屋&賞金稼ぎ
  "フランキー一家"棟梁
  フランキー

そして同じくフランキー一家の"スクエアシスターズ"のキウイとモズだ

.

[ 41/145 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -